おかしくはないです

嫌いな言葉は「多幸感」

【エイリアン:コヴェナント】人間はアホなので次世代は奴に任せた

映画館で見たけど感想などを失念したまま『ブレードランナー2049』を見たらかなり対照的だったのでメモ代わりに。要点はもちろんアンドロイドと人類の扱いについてだ。
まずコヴェナント号の乗組員は全員かなりの無能でありそんな無能は全員寝ていてもファスベンダー演じるアンドロイドがいれば艦の運行には何にも問題ない。ドジで焦り屋の、宇宙船の乗組員としてはどうかと思うけど一般人だったら割と標準くらいの乗組員がランチ船を爆発させたりする。つまり人類は滅びかけているので有能な人材とかはすでに果てているということで、まさしく黄昏なのであろう。ヒロインの乗組員は一応ヒロインなのでほかのキャラクターよりは活躍したり聡いところを見せたりするが映画全体は「人間は滅びる。知性によって覇権を握っていたのならより高度な知性を持つものが現れた時に滅びなければいけない。思いやりとか優しさとかいきもの特有のものとされているものとかはどうでもいい。そんなもの論理だしゆえにアンドロイドにもあるし。滅びるもんは滅びる。進化した存在はファスベンダーがいるしそんな悲しいことでもなかろうよ」と一貫した論理に貫かれている。

もちろんエイリアンってタイトルについている映画なのでこんなアンドロイドの話を延々とされても困るし実際本国でもあんまりお客さん入んなかったみたいなのだけど、SFらしさって意味ではこちらの方に軍配があがる。むしろこのテーマを突き詰めるならどう考えてもブレードランナーの方が適していると思うのだけど、なぜリドスコはエイリアンを選んだのだ。エイリアンな話もしないといけないのでアンドロイドの葛藤とか設定とか(最新型なので強制停止コマンドから復帰できるのだとか言われてもだったらそんな強制停止コマンドつける意味ある?)が中途半端だし。

でもいろいろぐるぐる考えてたらウザがられるSFファンってこういう風に出来てくるんだなーって気づいてゾッとした。すまん。「SFなんだからSFでしか見られないロジックなりドラマなり見たいんだ。こんな話なら別のジャンルでもできるだろー」って前提で話をしてどんどんジャンルが狭まっていくのだなあ。とはいえ『ブレードランナー』と『エイリアン』に関しては、言ってもいい文句な気がするけど……。