おかしくはないです

嫌いな言葉は「多幸感」

【日本で一番悪い奴ら】仕事とは適応すること

ぜんっぜん有能じゃないのにやたらと出世している人がいる。そういう人をよくよく観察すると、その人が属している組織に異常なほど適応している場合が多くて、まあその組織の中の人だったら人事いい仕事したね、って感じなんだけど、いっしょに仕事する、なおかつその組織の外側に人間にとってはもーいい迷惑。下請けだったらそこの売り上げを諦めたりフリーの人だったら逃げて食い扶持を失ったりだ。

稲葉事件の成り立ちも完全に組織への過剰適応というか、警察というものが公共の益にしかならないものだっていう前提を信頼しすぎて警察官が常に自身を免罪し続けたからで、「ケーサツが捕まえたから悪いやつに決まってる」って世界観は本当に危ないよ。

警察は市民の治安を守る仕事<不動の大前提>→市民の治安を守る成果を数値化(ノルマ)→ノルマを達成すれば予算アップ→ノルマを達成するために銃をヤクザから買う→銃を買うお金のためにシャブを売る→えっそんなことしちゃダメだろ……→警察は市民の治安を守る仕事<不動の大前提>→だから大丈夫

そんな馬鹿な。

これは警察に限らずどこでも見かける態度でもあって、組織のために手段を選ばずにやってたら<組織=自分>になっていて、自己保身と見分けがつかなくなって残されたのは地獄への道だけだったってことは往々にしてある。自分が責められた時に背後の大きいものへの忠誠を口にして言い訳するのってでもみんなやるよ……私もやるし……。

綾野剛演じるモデルは稲葉の主人公ははじめは柔道が強いだけの何物でもないからっぽの大人になる前の存在だったのが、ピエール瀧と出会い薫陶を受けることでいちおう自我らしきものを得る。自分を自分らしくさせてくれたものを守るために全力を尽くすのは当然のことといえば当然のことであるわけだけど、じゃあいったい「正しい私たち」を保証してくれるものってなんなんだろうね。いつ、身につけなければいけなんだろうね。