おかしくはないです

嫌いな言葉は「多幸感」

【ブリッジ・オブ・スパイ】海外出張はたいへん

海外出張は気候も環境も違う土地に行くわけでそこがすげー寒かったりしたらもう当然のように風邪くらいひきもする。もちろんクライアントはクソみたいなホテルしか用意してくれない。おまけになんか、交渉には直接関係のない別の団体が存在感を主張するためだけに頭を突っ込んでくるし……しかし、仕事はせねばならない!何が君を支えるのか!

というふうに、後半部分は特に、大人になるとわかるお仕事あるあるストーリーとしても見ることができて、人命あるいは国家という卑近な生活のあり方からは切り離されがちなもろもろすらも、社会の一部である以上はうんざりするようなやり取りの延長線上に存在するのだよ、と生命保険を取り扱うトム・ハンクスは当然のような顔をして任務を遂行する。そこには仕事の規模の大小とか内容とかを超えて、ただ自分がどのようにあるかが問われるのであるっぽい。

画面は雪がとにかく綺麗で、中心でありながら周縁としてまずは振る舞わなければいけない、異世界としての壁建設前後の東ベルリンの辛さが冷え冷えと皮膚から浸みてくるようで、私が生まれる前の冷戦、分割されたドイツというものをもうちょっときちんと知らなければなと思った次第。