おかしくはないです

嫌いな言葉は「多幸感」

【グリーン・インフェルノ】あくまで真面目なマンイーター

やってることはデロデロだけど映画自体はやたら真面目である。デロデロだからこそこんな真面目な作りにしているんだろうなと思わせてしまうあたりも真面目である。人食い族に捕まるまでそこそこ長く、必要な手続きなんだから待ってね!とお肉を炒める工程のいちばん最初にオリーブオイルににんにくの香り付けをするくらいの真面目ぶり。森の中のグルメなみなさんが美味しい料理を作る映画でもあるので、そのあたり抜かりなし。都会のシーンでも女優さんは無駄な肌ツヤを出さなく撮られており、シズル感はあくまで森の中にあるのだろう。

森の中のご馳走シーンは景気良く血がドボドボ出るしコメディ要素も多々あって、けっこう笑う場面も多かった。言葉が通じなくても人食い族の人たちの愉快ポイントはわかるようになってくるのだ。スクリーン越しにしか成立しない異文化交流ではあるが(直に対面すると食べられちゃうから)、映像を配信してとにかく問題を周知するんだっていうソーシャルジャスティスウォーリアの方法論だって、スマホ越しにしか成立しないよねってことなのかもしれない。そんなことはないか。

こういうモンド由来の残酷映画は見ることに意味があるというか、こんなえげつねー映画見ちゃって俺フフフっていう振る舞いまで含めて鑑賞なんだろう。というのはわかるんだけど、この映画の被害者のようなソーシャルジャスティスウォーリアって、日本だとこの映画を見てあえてフフフと振る舞う方の人たちなのではないだろうか。と、この映画の感想にかこつけて気に入らない団体などをくさす人たちを見て思うのである。予告編のトラブルとか。

っていうか、被害者であるソーシャルジャスティスウォーリアの面々もなんだかんだでリーダーを除いてはジャスティスかぶれの無思慮でそこそこ仲間思いの大学生であり、その辺のバランス感覚も真面目な映画たる所以なのであった。