おかしくはないです

嫌いな言葉は「多幸感」

【ホワイト・ゴッド 少女と犬の狂詩曲】犬はつらいよがんばれ人間

犬と一緒に娘を預けちゃう母親の無思慮に初っ端ギョッとしたものの、出てくる人物がずっとイライラしていて不可抗力でもなくポロポロと大事なものがどっかに行ってしまい、それはもしかしたら生活のリアリティなのかもしれないけれど、こちらは犬に感情移入しているわけなので、もっとしっかりしてくれよ人間、と思うばかり。

終盤の犬の大反乱は見せ場ではあるのだろうけど、犬の集団が街中に突如として現れて通行人に噛み付くわけでもなくカバンをちぎったり犬にびっくりした車が勝手に事故ったりで、なかなかに牧歌的な終末の風景。犬は賢く、大量にいるが統率もバッチリで、大勢がいるシーンほどたまに勝手な動きをする犬が見えたりして、むしろマジ犬使ってる感は増す。

明け方の薄明るいラストシーンで、ああこのお話は少女が大人になる過程において、自分の中の御しきれない激しい気持ちと幼さとにさよならできるかどうかのお話であったのだなとやっと気づくけれど、やっぱり犬に感情移入しているため、彼らの今後が心配になるばかり……。