読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

おかしくはないです

嫌いな言葉は「多幸感」

【ミケランジェロ・プロジェクト】善意と誠意がやってくる

おはなしっていうのはキャラクターがあれば自然とできていくもんなんだよ的なキャラクター原理主義に与したくはないのだけれど、なるほどキャラクターの書き分けはたしかにおはなしを追っていく上でのガイドラインにもなりうるわけで、プロフェッショナルとして集められたモニュメンツ・メンのプロフェッショナルな部分がエピソードとして提示されないまま時間だけが経っていく体験はやっぱり少し寂しいものがあるし、だから登場人物が不測の事態で死んで減ってしまうことに「話を追いやすくなるな」と安心すらしてしまうのはどうなんだ。

カットバックの扱いにしても、サスペンスを盛り上げるためというよりは、こういう場面ならまあカットバック使うんだよねふつうは、というような教科書的な手つきなので、ハラハラはしないんだけども、でもまあジョージ・クルーニーという人は映画が本当に好きで、そしてとっても誠実なんだろうな。

というかたぶん、彼が演じるフランク・ストークスをはじめとしたぼんやりとしたキャラクターたちが大きな意思としてひとかたまりになって、彼の善意と使命感(それはつまりアメリカの善意と使命感だ)を感じさせるのが目的の映画な訳で、その正しさと誠意に納得はするけれども流されてもいけないのではないかと、独ソ戦を通過してドイツに到達したソ連兵の姿に思うのである。