おかしくはないです

嫌いな言葉は「多幸感」

【I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE】昔借りてきたビデオみたいに

「見たことある!」という体験が上映時間を終始支配して、つまり映画の中身はむかし、レンタルビデオ屋さんで借りてきたスヌーピーのビデオそのものだった。違う点は3DCGで作られているということだけど、肝心の絵自体の魅力はそれほどでもなく、EDで出てき…

【スター・ウォーズ フォースの覚醒】少女の神話は始まらない

<ジョージ・ルーカス=未来人>説を唱えては失笑を買う日々を過ごしている。映像に関連する商品の権利をがっちり押さえてキャラクター・マーチャンダイズの先駆者となったり、映画の撮影技術を自分の作品のために根本から変えたら世間一般に普及する映像の…

【サヨナラの代わりに】わたしはわたしですよ

人生はつまんないしそのわりには途方もない。死ぬのは怖いけど生きるのもめんどくさい。うまく生きるやり方がいろんな本には書いてあるのかもしれないけどわたし用のはどうやらなさそう。モラトリアムとか言って他人を批判してみせるけど誰かを裁こうと待ち…

【ハンガー・ゲームFINAL:レボリューション】生きてる人から届く手紙

レボリューションという邦題もなんのその、カットニスは絶対に世界を変えようとはしない。革命なんて手段でしかないのにそれを目的と誤解しちゃったら永遠に終わらない変化が目の前に生きている人をもうどんどん殺していくんだから、というのが、妹を助けた…

【リトルプリンス 星の王子さまと私】悪い奴がいないと世界を理解できない

だ、だめだった……。原作に思い入れがあるせいか後半のオリジナル展開がものすごく苦痛で、ふだんなら怒るところだけど思い入れが強すぎて落ち込むほどのやつ……。 おはなしはメインとなる少女の成長譚のCGパートと、少女が出会う老飛行士の語る人形劇パート(…

【コードネーム U.N.C.L.E】久しぶりに会ったあの人が

敵拠点に突入するシークエンス……いや、必要なのはわかるし見栄えもいいけど、うーん、まあこっちでいい感じに処理します。眼目はそこじゃないんですよ。とでも言いたげな編集ぶりがそのまんまナポレオン・ソロのスタイルっぽくて潔い。夜の潜入、特にモータ…

【人生スイッチ】内藤哲也のトランキーロ魂

復讐にまつわる6つの話がオムニバスで語られる。復讐に至るまでの怒りの発露の仕方はアルゼンチンisデンジャラスと思わせるには十分なほどむちゃくちゃで、特に車関係のトラブルは容易に死を招くのではと怯えていたのだが、ラストの結婚式エピソードのまと…

【グリーン・インフェルノ】あくまで真面目なマンイーター

やってることはデロデロだけど映画自体はやたら真面目である。デロデロだからこそこんな真面目な作りにしているんだろうなと思わせてしまうあたりも真面目である。人食い族に捕まるまでそこそこ長く、必要な手続きなんだから待ってね!とお肉を炒める工程の…

【ホワイト・ゴッド 少女と犬の狂詩曲】犬はつらいよがんばれ人間

犬と一緒に娘を預けちゃう母親の無思慮に初っ端ギョッとしたものの、出てくる人物がずっとイライラしていて不可抗力でもなくポロポロと大事なものがどっかに行ってしまい、それはもしかしたら生活のリアリティなのかもしれないけれど、こちらは犬に感情移入…

【アリスのままで】欺瞞なしには現状を説明できないわたしたち

ジュリアン・ムーアの演技がスゴい。というのは事前にわかっているし確かにスゴいのだけれども、そのスゴさが寄与している映画の構造というか特徴が、驚くほどにやっぱりスゴい。 お話を進めるためには事件がいる。人生は出来事の集積だけど、実は何かが起こ…

【ミケランジェロ・プロジェクト】善意と誠意がやってくる

おはなしっていうのはキャラクターがあれば自然とできていくもんなんだよ的なキャラクター原理主義に与したくはないのだけれど、なるほどキャラクターの書き分けはたしかにおはなしを追っていく上でのガイドラインにもなりうるわけで、プロフェッショナルと…

【プリデスティネーション】私は自由、と神が与えた言葉で語る

イーサン・ホーク! なんだかよくわからないけれど、イーサン・ホークを信じる気持ちは常に持っていたいなと思うわけで、彼の眉間の皺には、この世の分類不可能な感情がたぶんたくさん詰まっているという確信がある。 あとは女優さんがほんとに素晴らしくて…

【メイズ・ランナー2】ここはQTEだな……。

中盤までのトーマスとテレサのやりとりを見ていて既視感を覚えていたが、あれだ。『FF7』だ……。 のみならず、話が進むにつれゾンビ(メイズではなくゾンビが出る映画になっていた)の種類が増えて戦闘力も上がっていってそうな感じになる『バイオハザード』…

【ヴィジット】展開が読めたよねという侮りの無意味さ

シャマランを見る視線というものの上を横切る必要がないまま生きてこられたのは私がそれほど映画に淫してこなかったせいなのかもしれないけれど、近作のレビューを見る限り、監督作を前にある程度の留意が必要な作家として認識されているというのはさすがに…